Back to 瀬戸磁器

説明

 

 

作品名:四君子文八角火入

 

時代:19世紀中~後期

 

法量:品高10.3㎝ 口径(幅)11.2㎝

 

摘要:≪半助≫ Hansuke 染付銘

 

No206

 

四君子文(しくんしもん)
梅・菊・蘭・竹を四君といい高貴なところで四君に似ているということで、中国の宋の時代に好まれた文様です。 君子とは、徳が高い人格者で、清らかで高潔な人のことをいいますが、君子として持つべき心がけを、この4つの植物に見出し、草木の中の君子として称えたものとされます。竹は清廉潔白を表し、蘭は紳士的な品格を象徴し、梅は芸術的な高潔さを示し、菊は不撓不屈の意志を象徴します。これらの花を組み合わせて描かれた絵画や詩は、高貴な美意識や精神的な価値観を表現するために使用されます。

 

 

※まだHP作成途中でテスト用に掲載したものです。販売・購入はできません。

 


 

火入れとは

たばこ盆の中に組み入れる道具で、煙草に火をつける火種を入れておく器です。

※火入れの準備は、動画で7:00あたりから見ることができます。

 

 

※たばこ盆とは、炭火を収める“火入れ”、灰を捨てる“灰吹き”、刻みたばこをしまう“たばこ入れ”など、煙管での喫煙に必要な道具を1セットにしておくことができる便利な盆で、盆形以外に箱形のものも作られ、なかには、装飾的な調度品として、蒔絵(まきえ)が施された美しいものも見られます。

 

 

 

 

 

四代目 川本半助(不詳~1857)

 

二代目・三代目半助が発展させた磁業を引き継いだ四代半助は、三代半助の次男として生まれた。文政5年(1822年)に家業を相続し、「山半」・「真陶園」と号して作陶している。

 

天性の妙手といわれ、そのたくみな技量は、天保年間(1830~1843)に尾張徳川家の御焼物師に任じられたことからも伺えられる。以後毎年、御紋付きの器を献上し、銀二枚を褒美として与えられており、瀬戸を代表する窯屋として成長している。

 

加えて絵付けだが、瀬戸独特の水墨画のような筆捌きの絵付けがされている。この半助窯では、四代半助以降、名古屋の画人山本梅逸の門下であった亀井半二(不詳~1851)や大出東皐(1841~1905)とその門下である大島霞城等、著名な南画系の陶画師を寄留させて絵付けを行っている。

 

その模様は、演技の良い図柄として四君子や祥瑞が用いられたり、山水や花鳥等、自然の風物が描かれているものが多い。

 

四代半助の長男六三郎がまだ幼く、家業を継ぐことができない状況にあり、そこで磁器開発に功績のあった加藤唐左衛門の孫にあたる増吉(1831~1907)を長女はるの婿養子として迎え、六三郎が成長するまでの間、五代半助(初代川本桝吉)を継ぐことになった。