瀬戸磁器の特徴

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瀬戸の磁器は、その絵付けの精緻さが特筆されます。

 

伊万里の絵付けが流麗で滑らかなのに対し、瀬戸の絵付けは非常に神経を使っており、

 

1つの絵を描写的に表現し、本物に近づけることが特徴的です。

 

特に染付では、瀬戸の絵付けは器全体に密に描かれ、表と裏、

 

どちらにも同じく絵が施されていることがしばしば見受けられます。

 

生地においても、現代の伊万里の土は極めて微細な粒子で構成されていますが、

 

瀬戸の土は比較的粗く、触れてみるとその違いが鮮明に感じられます。

 

瀬戸の生地は高台を手で触れるとわずかにザラザラとした感触があります。

 

この土の粗い粒子を使用することで、伊万里が歪みやすいのに対して、

 

瀬戸の磁器は驚くほど歪みが少なく、その特異性が際立っています。